●ギター用消音板(消音器・弱音器)について

ギターの弦と表面板の間に布やスポンジを挟んで弦の振動を押さえたり、市販のスポンジやゴムタイプの消音器を使うと、音程が変わったり、音がピチカートのようなポコポコと途切れる音になるのが欠点です。
このページで作り方を紹介しているギター用消音板は弦の振動を押さえて音を小さくするタイプの消音器ではなく、写真のようにギターの表面板にのせてギターの表面板の振動を抑えてギターの音量を小さくするギター用消音器です
弦の振動を押さえないので、スポンジやゴムなどで弦の振動を押さえて消音するタイプの消音器のようにピチカートのようなポコポコと途切れるような音にならず、余韻のある小さい音になります。

消音効果は、ギターの音量を一般的なテレビの音量程度にできます。

「ギター用消音板」の材質は、表面板の振動を抑える厚さ1.5mmのオトナシートという特殊な振動吸収素材(黒色)と補強のための発泡塩化ビニール板(厚さ1mm白色)を張り合わせたもので、合計2.5mmの厚さですがカッターナイフやハサミなどで簡単に切断可能です。
写真のようにギターに合わせてカットすれば、ギターを演奏する体制にしても乗せるだけでネックとブリッジで固定されるので、カットしてそのまま使用できます。 オトナシートの一面には、はじめから接着が塗ってあるので発泡塩化ビニール板を簡単に張り合わせることができます。

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オトナシートは最低5枚セットで、単品では売っていないようです。

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●ギター用消音板の作り方

■はじめに切り取り用の型紙をつくります。

1.ギターの表面板より少し大きい紙にギターの裏側を当てて鉛筆などでなぞって表面板の輪郭を描きます。

2.表面板をなぞった輪郭より1cm程度内側にギターの輪郭を描きます。
(ギター用消音器を表面板と同じ大きさにすると演奏中にギター用消音器が体にあたるので表面板の大きさより一回り小さい型紙をつくるためです。)

3.一回り小さい表面板の輪郭を描いた紙をハサミで切り抜きます。

4.切り抜いた型紙を表面板に当てて、ブリッジとネックの部分を切り抜くための目印をつけて切り抜く位置を決めます。

5.ブリッジとネックの部分を切り抜きますが、ブリッジの切り取り部分のサウンドホール側は外側まで線で切ります。
(ギター用消音板をギターの弦の下に乗せるときの切れ目が必要です。)

6.ギター用消音板の材料に型紙を乗せて、型紙にあわせて鉛筆などで切り取り線を描きます。

7.ギター用消音板の材料を切り取り線にそって切ります。

8.ギター用消音板がブリッジの端に当たって固定できるようにするために、あまったギター用消音板の材料から発砲塩化ビニールをはがして長方形に切り取ります。

9.ギターに作ったギター用消音板を固定する位置にのせて、長方形の部品をブリッジにあたる位置に置いて両面テープか、接着剤で貼り付ければ完成です。


●他のギター用消音器・弱音器

弦にスポンジを挟んで弦の振動をおさえて、ギターの音を小さくするタイプの弱音器です。
取り付けるのが簡単なのと、価格が安いのが長所ですが、クラシックギターに取り付けると音がピチカートのようにぶつぶつ切れた感じの余韻ないの音になるのと、音程も正確ではなくなるので、音階やアルペジオなどの基礎練習向きで、曲の練習には向きません。

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ギターの表面板の振動をおさえて音を小さくして、ギターのボディ内部で鳴っている「本物の」音をヘッドフォンで聞ける消音器です。
周囲には小さい音になり、自分はヘッドフォンで大きい音で聞けるので普通にギターを弾いている音量で練習できるのが長所ですが、 取り付けるのが面倒なのと、価格が高いのが欠点です。
クラシックギター用とウエスタンタイプのアコースティックギター用があります。